難症例について
ソケットリフト
一般に日本人の方は、上の奥歯が抜けると上顎洞までの骨の厚さが不足して、従来ではその部位にインプラントを埋入することは不可能でした。そのため入れ歯で我慢して頂くこともありました。
現在はインプラントを埋入する部位から、上顎洞に向け、人工骨を入れて上顎洞までの骨の厚さを増やし、そこにインプラントを埋入する方法がとられています。従来のインプラントでは最低5ミリ~6ミリないと不可能で、この場合はインプラントを埋入する前に骨を造る処置が必要になります。そのあと約6ヶ月~8ヶ月後に、インプラントを埋入することになります。HAインプラントでは、その処置を同時に行なうことが出来ます。上顎洞までの骨の厚さが1ミリでも可能です。ですから他のインプラントシステムと比較して、手術の回数も治療期間も短縮できるのです。この処置は局所麻酔(日頃、歯科治療で使用されている麻酔)で行います。痛みはほとんどありません。注意点として、手術後1ヶ月間は、手術を行った側の鼻を強くかまないで下さい。この理由は上顎洞にはシュナイダー膜という膜があります。卵の殻の内側についている膜と同じ様にとても薄いので、強く鼻をかむと膜が切れる可能性があるためです。
ソケットリフトについて
上の顎の奥歯にインプラントを埋入する場合、通常は長さ10ミリのインプラントを使用します。しかし日本人の場合大抵は歯を抜いてしまうとその周りの骨が痩せてしまい、上顎洞までの骨の厚みがなくなりソケットリフトを行なうケースが多くみられます。では10ミリ以下の短いインプラントを入れると歯冠と歯根のバランスが悪くなります。
ソケットリフトは上顎洞底の骨を若木骨折させて、そこに生じた骨の亀裂の部分から少しずつ、人工骨を入れながら、上顎洞内面のシュナイダー膜を切れないように、慎重に挙上させ上顎洞内にできたスペースへインプラントを埋入する方法です。骨に開ける穴の直径は2,8ミリで、その小さな穴から人工骨を少しずつ入れていきます。シュナイダー膜は、人それぞれでその厚さは異なりますが、前述の通り薄い人はゆで卵の殻の内側についている膜ぐらいです。ですから慎重に行なわないとすぐに切れてしまいます。ですから人工骨は時間をかけて、ゆっくり入れていきます。
若木骨折とは成長過程の骨に見られる骨折で、骨が若く柔らかいために、若い枝を折ったときのように完全に折れずに、一部に亀裂が入る。枯れて乾燥した木の枝は、ポキッと折れてしまうが、柔軟性のある枝では、折れずに曲がる。このような骨折のことをいいます。
ソケットリフトは次の2つの方法で行ないます
1、オステオトーム・テクニック
上顎の骨に形成した直径2,8ミリの穴に、オステオトームを入れます。その先端には人工骨を付けて、マレットで軽く槌打します。そしてその部分の骨を若木骨折させます。この方法は、患者様はマレットでたたきますので、骨が硬いとその振動が頭に響きやすく、長い時間続けると患者様が不快を感じる場合があり負担をかけることがありますので、当院では10分以上連続して続けないようにしています。若木骨折をする直前になると、マレットで叩いている音が清音から濁音に変り、手に響く感触の変化からわかります。これはある程度経験を重ねないとわかりづらいです。
上顎の骨に形成した直径2,8ミリの穴に、オステオトームを入れます。その先端には人工骨を付けて、マレットで軽く槌打します。そしてその部分の骨を若木骨折させます。この方法は、患者様はマレットでたたきますので、骨が硬いとその振動が頭に響きやすく、長い時間続けると患者様が不快を感じる場合があり負担をかけることがありますので、当院では10分以上連続して続けないようにしています。若木骨折をする直前になると、マレットで叩いている音が清音から濁音に変り、手に響く感触の変化からわかります。これはある程度経験を重ねないとわかりづらいです。2、COSSI(コッシ)のバーテクニック
イタリアのDr.COSSIが考案されたものです。歯の先端は特殊な加工をされており、たとえシュナイダー膜に触れてもシュナイダー膜が切れにくくなっています。またストッパーが付いており一定の深さ以上削り込まないような構造をしています。
通常の切削器具とは異なりますので、骨が硬い方は時間がかかる場合がありますが、患者様はこちらのほうが骨を削る振動が少ないので、大抵の方はこちらのほうが楽だとおっしゃいます。当院では、その方の骨の硬さ、上顎洞までの距離等によって、患者さまごとに使い分けています。
通常の切削器具とは異なりますので、骨が硬い方は時間がかかる場合がありますが、患者様はこちらのほうが骨を削る振動が少ないので、大抵の方はこちらのほうが楽だとおっしゃいます。当院では、その方の骨の硬さ、上顎洞までの距離等によって、患者さまごとに使い分けています。
骨再生誘導法 (GBR)
インプラントを埋入しようとする部位に顎の骨がない場合、骨を再生する必要があります。インプラントは顎の骨に結合するだけではなく、インプラントの周囲が全て顎の骨に囲まれている必要があります。またインプラントが長くお口の中で機能する為には、インプラントの被せ物の形状が歪んだ形になると、食べ物が沈着しやすく、インプラントの周りが炎症を起こし(インプラント周囲炎)、長持ちしませんので、被せ物が正しい形状になる為には、ある程度限られた位置にインプラントを埋入する必要があります。従来の方法は、非吸収性のメンブレンを用いて骨を前もってインプラントの埋入する部位に再生しておくか、あるいはインプラントを埋入すると同時に非吸収性のメンブレンを使用して骨を再生する方法がとられてきました。しかしこの方法は、使用する非吸収性のメンブレンが歯肉の血行を悪化させ、メンブレンが歯肉から露出し、予定通りに顎の骨が再生するとは限りませんでした。
現在では、顎の骨の吸収(骨欠損)の仕方では、メンブレンを使用しなくても、そこにインプラントを入れるだけで、体の自然治癒を利用しインプラントの周囲に顎の骨が再生することがわかっています。
現在では、顎の骨の吸収(骨欠損)の仕方では、メンブレンを使用しなくても、そこにインプラントを入れるだけで、体の自然治癒を利用しインプラントの周囲に顎の骨が再生することがわかっています。
非吸収性のメンブレンは用いず体の自然治癒にまかせて、顎の骨を再生させる方法
3壁性や4壁性の骨欠損であれば、インプラントの周りに骨は自然と出来てきます。抜歯即時埋入インプラントはこの自然治癒を利用しています。
非吸収性の人工骨を用いて顎の骨を再生する方法
1壁性や2壁性の骨欠損がこのケースにあたります。このときはHAメンブレンテクニックを用います。HAメンブレンテクニックとは、「テラコート」という創傷治癒を促進する働きがあるコラーゲンフリースに水溶性基材の「ソルベース」を使って非吸収性人工骨の「カルシタイト」を接着したもので、これは非吸収性メンブレンと違い、歯肉の血行を阻害しない為、傷口の治りも良好です。

